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2014年3月25日火曜日

■うたとメロディー♪アニメーション特集■ アニメシアター上映作品紹介~ウィルフレッド・ジャクソン、ルドルフ・アイジング、ヴァーノン・スターリング~

3月25日(火)~3月28日(金)
「子守歌」(‘33)ウィルフレッド・ジャクソン
「人魚の踊り」(‘38)ルドルフ・アイジング、ヴァーノン・スターリング
の2本の見どころ紹介です。


スタッフ日誌をご覧の皆様こんにちは☆
仕事が休みの度に天候不良で洗濯物がたまりまくっている雨男ことスタッフのハマです。
日照りが続き、稲穂が枯れ、今年の農作物に影響が出るのでは…っとお思いの農家の方は是非、私にご一報下さい。
あっ…でも責任は負いかねますのであしからず☆
さて、そんな事はどうでもよくてアニメシアター平日上映傑作選、思わず歌って踊りたくなる、そんな2作品のご紹介でぇ~す☆


ウィルフレッド・ジャクソン(1906年1月24日~1988年8月7日)
1928年ウォルト・ディズニー・プロダクションに入社。
1961年の退社までの間、誰もが一度は観た事がある「ピーター・パン」や「シンデレラ」「ふしぎの国のアリス」などの監督を務めたヒットメーカー。
その多大なる功績が認められ、1998年にはウォルト・ディズニー・カンパニーに貢献した人物に与えられるディズニー・レジェンドを受賞。
う~ん…これほどのビックタイトルを世に放ってるなら誰もが納得の受賞ですね☆


そんなウィルフレッド・ジャクソンさんが1933年に手がけた「子守歌」をちょっとだけご紹介。
誰もが幼いころ、枕元で歌ってもらったであろう子守歌を題材にした、とてもディズニーらしい作品です。
愛らしいけどちょっぴりわんぱくな赤ん坊が子守歌にいざなわれて夢の世界へ…。
眠りにつくまでは赤ん坊の枕元でちょこんと座っていたイヌのぬいぐるみが、元気よく動きだします。
そこは“物に命が吹きこまれた不思議な夢の世界”だったのです。
ディズニーお得意の凝人化を多彩に盛り込み、歌って踊れる愉快な世界感に眠気もぶっ飛ぶ作品となっています。


さて続きましては傑作選2本目の「人魚の踊り」を手がけたルドルフ・アイジングさんをご紹介。
ルドルフ・アイジング(1903年8月7日~1992年7月18日)
ディズニーの元で「しあわせウサギのオズワルト」などの作品の制作に参加、今やディズニーの代名詞となった「ミッキーマウス」のモデルとなるネズミのスケッチを提供したルドルフは、ディズニーの元を離れた後も様々な作品を手がける事になります。
“今のディズニーがあるのはルドルフさんのおかげ!!”っと言っても過言ではないかも…。


さてルドルフ・アイジングさんの事を学んだところで、彼が1938年に制作した「人魚の踊り」を、こちらもちょっとだけご紹介。
かわいらしい人魚たちが暮らす海。
海では様々な海洋生物達が楽団を組み、海の生物ならではの音楽を奏で、海底をパレードします。
これだけでも充分楽しそうなのに海のサーカス団まで登場しちゃってボルテージは上がりまくりです。
“海はうす暗く、なんだか怖い”っという恐怖心を抱いている方でも、この海の楽団たちが奏でるメロディーを聴いてしまえば、楽しさ100倍!!間違いなし☆
そんな歌とアニメの融合と調和を見事に成功させた「子守歌」「人魚の踊り」の2本を是非、アニメシアターで観てみてくださいネ☆


■「子守歌」(1933年)
  監督:ウィルフレッド・ジャクソン
■「人魚の踊り」(1938年)
  監督:ルドルフ・アイジング、ヴァーノン・スターリング
上映時間:計16分
3月25日(火)~3月28日(金)の4日間
・午前11:00~
・午後1:30~

スタッフ ハマ

2014年3月18日火曜日

◆◆◆2月のパラパラアニメ大賞◆◆◆

3月も中旬を過ぎてやーっと春らしい陽気になってきましたね。
わたくし、早くお花見したくてウズウズしておりマス…。
満開の桜の下をお散歩したり、お花見したりも楽しいですが、
インドア派の方には、“桜”や“春”がテーマのアニメ観賞をオススメします♪
タイトルに“さくら”と入っているも良し、作中にアイテムやモチーフとして出てくるものもありますね!アニメで季節を感じてみるのも面白いデスヨ☆


さてさて、
そんなお花見に浮かれる気持ちもちょっと横に置いて……、
お待ちかね!2月のパラパラアニメ大賞を発表いたしまーす!

今月のパラパラアニメ大賞は………、

「うちの猫」 あらいみえこ さん (32才)



ねーこーかーわーいーいー!(*≧∇≦*)

あくびをする表情がなんとも言えないっ!
そして爪とぎ、カリカリ…。
さりげなく手前のエサもなんかうごいてるぅぅぅっ!!

作者のあらいさんによると、この猫ちゃんはご自宅で飼われている猫ちゃんなんだそうです♪
さらにこの作品、本当はもう少し続きがあったそう…、
またご来館された際にはぜひ続きを描いていってくださいね☆
可愛いだけじゃなく、しっかりと動きが描けているのが今回の得票数につながりました。

あらいさん、おめでとうございます!!


今回、惜しくも大賞を逃した入賞作品は、

「ウメェ!!」 マスカルポーネ さん
「もちつき」 カルボナーラ さん  ・・・でした。

こちらの2作品は、ミュージアムのパラパラアニメコーナーで大賞作品と合わせてムービーを流しています!
参加者のみなさんの力作をぜひ見にきてくださいねー♪


★おねがい★
パラパラアニメのうけつけは、毎日4:30までです。(お休みすることもあります)
さつえいに時間がかかるので、土・日・祝日はとくに、お待ちいただくことがあります。
時間によゆうをもって作ってくださいね。

※動画データーのとりおきについて
記録媒体(CD-R・USBメモリースティック・SDカード等)をお持ちいただければ、
無料でパソコンで再生できる動画データーをお持ち帰りできます(1枚¥100でCD-Rも販売しています)。
再訪時に持ち帰る場合、データーの取り置き期間は、1か月までとさせていただきます。
あらかじめご了承ください。

スタッフ ぷこ

■うたとメロディ♪アニメーション特集■ アニメシアター上映作品紹介~久里洋二~

杉並アニメーションミュージアムでは、平日の11時と13時半に普段では、なかなか見る機会のない、貴重な昔のアニメーションを傑作選として上映しています。今回、紹介するのは久里洋二さんのアニメーションです。
TV「11PM」「ひょっこりひょうたん島」「みんなのうた」などの作品を手掛け、新潮社の「とんぼの本」ロゴマークをデザインした人です。杉並アニメーションミュージアムが、久里さんのナンセンス・アニメーションに染まります。
あまりの不思議な世界観に、音楽も異界の曲に聞こえてくるような気分です。はたしてどんな世界観なのか?
少しの間お付き合いください。

まず、ひとつめ。

『FLOWER』(1967年)
男が手にしたのは一粒の種。
芽が出て、花が咲き・・・となるのですが、まずこの花がただの花ではありません。人よりも大きくなってしまう花なのです。
人どころか、小山のてっぺんを覆うぐらい大きい花になってしまうのです。その後何が出てくるのか。
久里洋二さんのショートアニメ。
何がどうなるのかは見てのお楽しみです。

ふたつめ。

『MAN and WOMAN and DOG』(1964年)
『FLOWER』が花の話なら、こちらは「男と女と犬」の話なのです。が、やはり単なる「男と女と犬」ではすみません。突然演歌風の曲が流れてきて、男が女に会いに来たかと思えば、女を慕う犬が何度も男を女から離そうと試みます。
ところが、女は男にくびったけ。男と女と犬の滑稽でいて面白い追いかけっこ。
次に何が起こるのか全く予想がつかない、変幻自在のアニメーションと歌との両方が楽しめますよ。
この世界観に驚きの連続です。

みっつめ。

『SAMURAI 侍』(1965年)
前のふたつの作品の世界観を裏切らないみっつめの作品。侍というからには刀とちょんまげだよね!と思っていたら・・・刀はシャープペンシルの芯みたいに細い棒一本で描かれているし、ちょんまげでもない。着物すら着ていないなんて、びっくりです。
2階建ての建物より大きな女を取り合って、小さな2人の侍が戦います。
女が大きすぎるのか、はたまた侍が小さすぎるのか、見る側も脳内での戦いを強いられます。女の涙が地面にこぼれおちると草木が生える。ひょっとしてこの女は神様か?いや、和風に言うなら観音様?

おそらくどころか、確実にこの文章では正しく映像をイメージしていただける自信が持てない。と思いながらも、これが見た通りの説明なのです。
見なければ分からない、ナンセンス・アニメーションな久里洋二ワールドであります。これぞ映像で見てみないと分からない作品といってもいいのかもしれません。
一度見たあなたは、もうこの世界観のとりこになってしまうかも?!

【上映日時】
『FLOWER』『MAN and WOMAN and DOG』『SAMURAI 侍』 久里洋二
3月18日(火)~3月20日(木)
11:00~/13:30~

来週の傑作選「うたとメロディ♪アニメーション特集」は『子守歌』ウィルフレッド・ジャクソン、『人魚の踊り』ルドルフ・アイジング、ヴァーノン・スターリングです。お楽しみに!

スタッフ・セイカ

2014年3月15日土曜日

上映&トークイベント『声優のお仕事エトセトラ ~声優をめざす人あつまれ!~』

概要
昨年から開催しております「テレビアニメ50周年展」も、残りあとわずか!
イベントの最後を飾るのは、大人気のお仕事“声優”です。
3月29日(土)に、プロデューサーさんやアニメの現場で活躍している声優さんをゲストに招いたイベントを行います!
声優になるための心構えを教えていただくほか、実際にアニメに声をあててみてアドバイスももらえますよ。
今回とりあげるアニメは、ゲストの皆さんも出演しているOVA「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ」(上映もアリ!)です。
将来、声優をめざしている方は、この機会にぜひご参加ください!

◆イベント概要
今回のイベントでは、つぎのようなことをやります。 
 ◎OVA「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ 前篇」上映(約50分)
 ◎声優さんとプロデューサーさんのトーク!
  声優になりたい人へのアドバイスも聞けるぞ!
 ◎声優体験(イベント参加者の希望者のみ。人数に限りあり)
  「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ」に声をあててみよう!

◆開催日時
2014年3月29日(土) 
 ◎14:15 OVA「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ 前篇」上映
 ◎15:15 声優さんとプロデューサーさんのトークと声優体験

◆開催場所
 杉並アニメーションミュージアム内
 アニメシアター
◆参加費用
 無料
◆定員
 30名
◆対象
 特になし。
 将来、声優を目指している学生の方、歓迎!

◆来場予定ゲスト
◎大平 原也(おおひら げんや)俳優・声優
◎田代 尚子(たしろ なおこ)声優
◎田中ひかる(たなか ひかる)声優
◎プロデューサー《のちほど発表します》
協力:KGヴォイスアクターズ
※ゲストの皆さんの詳しいプロフィールは、下記をご覧ください。


(c) 2012-2013 IDEA FACTORY・ichicolumn inc./
華ヤカ哉、我ガ一族キネトグラフ製作委員会




















































◆◆◆◆◆申込み方法◆◆◆◆◆
メールでの申し込みは、3月26日で終了いたしました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
なお、当日の受け付けも行います。
トーク&声優体験に参加ご希望の方は、3月29日当日の15:00に、
ミュージアム3階受付にて「整理券」を受取ってください。
※OVA「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ 前篇」を観るのに、
 整理券は必要ありません。ご自由にご覧ください。

―注意事項―
※定員・イベント内容などは予告無く変更する場合もございますのでご了承ください。
※ゲストへのサインなどのお申し込みはお断りいたします。

◆◆◆◆◆ゲストプロフィール◆◆◆◆◆
■大平 原也(おおひら げんや)
俳優
出 身 地:兵庫県神戸市
生年月日:10月2日
趣味・特技:寿司握り/着ぐるみ
資   格:空手道初段
現   在:劇団一の会にて活動

≪主な作品≫
◎舞台
 劇団一の会32回公演『天神さまのほそみち』 作:別役実/演出:永井寛孝
 フライドBALL企画『オトコと女と心とココロ』 脚本・演出:たかはC
 きなせ企画『大往生』 脚本・演出:藤田傳
 劇団一の会30回記念公演『初夏ナルホドネ』 作・演出:太田善也
 劇団一の会番外公演 by若手『はじめ』
 ことだま屋本舗☆リーディング部 卵の回
 PANIC TIMEプロデュース『南池袋怪談』
 劇団しし座『アトムへの伝言』
◎アニメ
 『華ヤカ哉、我ガ一族』
 その他、舞台・アニメ等
◎TV
 『イヌゴエ』(ガイア役)
◎ゲーム
 『のーふぇいと!~only the power of will~』
◎パチスロ
 『北斗の拳』『ベルサイユのばら』

■田代 尚子(たしろ なおこ)
生年月日:5月27日
出 身 地:大阪府
趣   味:博物館めぐり
特   技:料理
免許・資格: 
    普通自動車免許・普通自動二輪免許
    英語検定2級・漢字検定2級
    学芸員資格

≪出演歴≫
 <舞台>
   『青春ボンバイエ』 田上パル 三鷹芸術文化センター星のホールにて
   『君といつまでも』 バジリコ・F・バジオ 下北沢駅前劇場にて
   『銀河鉄道の夜』 群読音楽劇 プルヌスホールにて
   『愛と平和。』 バジリコ・F・バジオ 下北沢駅前劇場にて
   『dreamingⅦ』 劇団軌跡 taccs1179nにて
   『電磁装甲兵ルルルルルルル』 あひるなんちゃら 下北沢off・offシアターにて など

≪その他≫
 モデル 雑誌『まっぷるマガジン鎌倉'13』
 ゲーム内ナレーション 
  PSV用ソフト「もっと20倍!?麻雀が強くなる方法~初・中級者編」
 商品説明映像 パナソニック「ホームスマートフォン」 母親役
 CF 三井ダイレクト損保 主婦役
 イベントMC 
  「華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ“再ビ”」日本青年館大ホールにて
 その他、企業インナー映像・企業CF等 出演 など

■田中ひかる(たなか ひかる)
生年月日:11月20日
血 液 型:A型
出 身 地:神奈川県横浜市
特   技:ダンス(バレエ、HIPHOP)、イラストを描くこと

≪演技を学んだ学校≫
・ヒューマンアカデミー渋谷校
・KGヴォイスアクターズ

≪芸歴≫
・文化放送 超A&G 「Bloody Bunny放送局」アシスタント
・KGヴォイスアクターズの声優アイドルユニット「SAY!U!ROCK 」
 の中心メンバーとして多くのアイドルライブに出演 
・インターネット配信番組「声優だけTV」に出演中
・企業用VPに多数出演

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関連リンク:
KGヴォイスアクターズ
OVA 華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ 公式サイト

2014年3月13日木曜日

2014年2月のアニメライブラリーDVD貸し出しランキング

…2月の大寒波が過ぎ去り、いよいよ暖かくなってきてもいい頃合いなのに、まだまだ寒い3月です。
アラブの温暖な気候と、代々続く石油王のせがれとして生を受け、何一つ不自由なく育ってきた僕としては、この寒さはたまったもんではありません。
あっ…ご紹介が遅れました、私、アブドゥル=カリーム=ハマ6世です。
語学の勉強と石油の採掘権の交渉の為、2年前に自家用ジェットでここ日本にやってまいりました。
好きな日本食は味噌田楽で今年こそは納豆にチャレンジしてみたいと思っている、若干17才のピチピチの大富豪です☆

…はい、そんなバレバレの嘘はサラッと流していただくとして、ここからは正真正銘、本当の2月度DVD貸し出しランキングの発表です!!

1位 ひつじのショーン vol.1
2位 映画 ドラえもん のび太の鉄人兵団
2位 映画 ドラえもん のび太の大魔境
2位 劇場版 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)
2位 地獄先生ぬ~べ~ THE OVA
2位 ドラえもん 春のおはなし2006

なんとランクインした6作品のうち5作品が同率2位という大激戦!!
ランキング常連のドラえもんやコナンを抑え、頭一つ抜き出て見事1位に輝いたのは『ひつじのショーン』です!!

アカデミー賞にも輝いた『ウォレスとグルミット』シリーズを手掛けたアードマン・アニメーションが贈る、クレイアニメ『ひつじのショーン』。(クレイアニメとは粘土を使い1コマ1コマ撮影していくアニメ制作方法)
ショーンとおかしな仲間たちが巻き起こすドタバタ劇は必見ですよ☆

そして3月8日より全国東宝系で絶賛公開中の『映画 ドラえもん 新のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』のおかげでしょうか、1982年版である『映画 ドラえもん のび太の大魔境』が堂々のランクイン!
杉並アニメーションミュージアムで1982年版『のび太の大魔境』をご覧になられた後は、是非とも劇場にも足を運び、2014年ドラえもんたちが挑む新しい大魔境に心踊らされちゃってください☆

尚、現在杉並アニメーションミュージアムでは2014年4月13日(日)までの間、企画展『テレビアニメ放送50周年展 vol.3~アニメのお仕事エトセトラ~』を好評開催中です。
アニメ好きの方はもちろんのこと、将来的にアニメを作る仕事についてみたいと思っている方は是非ともご来館いただき、学び楽しんでみてはいかがでしょうか。

そして最後に、無類の猫好きの方に朗報!!
3月9日(日)より4Fワークショップスペースにて、ミニ展示『ニャンだかいいニャ~くるねこ展』も開催中だニャ~!!
原作者のくるねこ大和さんが描く愛らしい猫の絵の数々に心癒されてみてはいかがかニャ?
こちらの展示、開催期間が3月9日(日)~3月23日(日)の2週間限定となっておりますので、お気を付け下さいニャ~!!

アブドゥル=カリーム=ハマ6世改め“ハマ”

2014年3月11日火曜日

■うたとメロディ♪アニメーション特集■ アニメシアター上映作品紹介~デイブ・フライシャー~

アニメシアター傑作選「うたとメロディ♪アニメーション特集」
3月11日(火)~14日(金)上映、
「丘の風車小屋」('34)、「若き日の想い出」('35)デイブ・フライシャー作
の2本の見どころ紹介です。

スタッフ日誌をご覧のみなさま、こんにちは。
待ち遠しい春が近づいて来ましたが、この季節の気温は三寒四温といいますから、油断して風邪をひかないように気をつけましょう。
さて、アニメシアター平日上映傑作選、今週は2本上映です。

アニメシアター傑作選でも、作品の上映回数はトップクラスの、
デイブ・フライシャーさん。
お兄さんのマックスとともに、アニメ制作会社フライシャー・スタジオを設立。
ここから『ベティ・ブープ』『ポパイ』『スーパーマン』
という超有名キャラクターを生み出していきました。
今回紹介する作品は、いわゆるキャラクターアニメとは異なり、全体的にバランスのとれた傑作です。
一番の見どころは、今回は、背景!!!と言わせてください。
初めて観る方は、この背景どうやって動いているの!?とびっくりするはずです。
まず観ていただいてから、「実はこの背景はね~」と言いたいところですが、この場でネタバレさせます(惜)。
背景は、ミニチュアセットをコツコツ作っているコツ~(by「オバケのどくろう」←知らない方はミュージアム4階展示場へどうぞ。近々シアター上映もあるよ)
そして作ったセットをターンテーブルに乗せて、その前にアニメのセル画を立てて、ターンテーブルを少し回転させて、セル画を差し替えては、撮影し、の繰り返しでアニメーションを作っているのです。
驚くべきは、全く違和感なく、実写背景と、アニメの登場人物との合成がなされているということ。
今から80年前に、こんな手間ひまかかる高等技術でアニメを作っていた人たちがいたんですよ。脱帽です。
今、話題のロトスコープ(実写映像の人間を一コマずつトレースし、アニメーションを作ること)も彼らの発明なんですよ~。

「丘の風車小屋」(1934)8分
こちらはオランダの昔話をモチーフにした作品です。
しょっぱなから、かわいい世界観です。風車の背景が素晴らしい!
町中から嫌われている男は、働きもせず、お恵みだけで生活しています。彼の住み家は風車小屋です。
小屋の中で、集めた金貨を広げてご満悦の男。その様子をのぞき見する子供たち&あひる(がちょうかも)くん。
案の定、男に見つかり、捕えられ「のぞき見したバツだ!」と、おしおきされる寸前に!!
運良く男から逃れたあひるくんが、町へ走り、助けを求めます。あひるくんの必死さがかわゆい…。
町の人たちを引き連れ、風車小屋のなかへ突入~!!!
さぁ、子供たちは無事なのか?はたまた男の運命は?
この後「あれまあ、見てくれよ」というセリフにくすりとします。このセリフ、誰が言ったでしょーうか?
気になる方は、アニメシアターでご確認ください!

「若き日の想い出」(1935)7分
こちらも背景がとても美しいフルカラーアニメーションです。
暖炉の前でくつろぐ、おじいさんとおばあさん。ラジオからは懐かしいメロディが。
「憶えているかい」とアルバムを開くおじいさん。そこには子供の頃から仲良しのふたりが写っていました。
拡大鏡で写真をのぞいていると、いつの間にか、場面が子供の頃の世界に。
郷愁を誘うメロディにのせて、思い出は、子供だった頃のふたりから恋人へ、そして幸せな結婚生活のあの頃へと優しくいざなっていきます…。
見ているこちらは、もううっとりですよ。当時の生活風景も取り入れてあり、なかなか興味深いです。やるな、デイブ!
とにかく、ひたすらロマンチックなアニメーションです。個人的には、キャラアニメ。

アメリカンアニメーションは、ストーリーより動き重視!!と思っているあなた、今回の2作品を観ると、考え方が変わると思いますよ。
当時のアニメ作家たちの、試行錯誤っぷりが堪能できるクラシックアニメーション。本当に奥が深いです。この機会にぜひ大画面でご覧ください。

【上映日時】 
■「丘の風車小屋」('34)、「若き日の想い出」('35)デイブ・フライシャー
 3月11日(火)~3月14日(金)※1日2回上映
 ・午前11:00~
 ・午後13:30~ 上映時間:15分

さて、来週の上映作品は、久里洋二さんの「FLOWER」、「MAN and WOMAN and DOG」、「SAMURAI」の豪華3本立てです!
次回のアニメシアター紹介日誌もチェックしてくださいね。

スタッフ ぺりー子

2014年3月8日土曜日

ミニ展示会「絵の世界であそぼう!~手作りおもちゃと原画展~」開催!

杉並区に住んでいる5人のクリエイターが、子どもたちも楽しめる作品展を
開催します!
手作りの絵本、紙芝居、アニメおもちゃ、パペットなどを展示する他、
ワークショップも行います。
ぜひお気軽に遊びにいらしてください。
最終日の4月13日(日)は、16時で閉館となります。お早めにご来館ください。
また、4月14日(月)・15日(火)は、展示替えのため休館となります。





















■■■基本情報■■■
◎開催期間
 2014年3月29日(土)~4月13日(日)
◎開催地
 杉並アニメーションミュージアム内4階会場
◎開館時間
 10時~18時〔入館は17時30分まで〕
◎休館日
 毎週月曜日(月曜が祝祭日の場合は開館し、翌平日休館)
 ※会期中の休館日は、3月31日(月)、4月7日(月)となります。
◎入館料
 無料
◎主 催
 杉並アニメーションミュージアム
◎企画・協力
 「絵の世界であそぼう!」

■■■展示内容■■■
杉並区在住クリエイター5人の作品を展示します。
手作りの絵本、紙芝居、アニメおもちゃ、パペットなどいろいろな作品が見られます。

【参加者プロフィール(五十音順)】
♪サイトウマスミ(イラストレーター)
 大東文化大学法学部法律学科卒業。2002年より活動中。
 親しみやすい雰囲気のキャラクターやマンガを描いています。

♪坪井健(イラストレーター、アニメーション作家)
 大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業。
 フェナキスティスコープやゾートロープなど体験できるアニメーションを制作。

♪ナシエ(イラストレーター)
 イラスト・絵本・キャラクターを制作。
 子供、女性、ママ向けを中心に、書籍や雑誌等で活躍中。
 北欧好き。

♪日南田淳子(絵描き・役者)
 イラストやグラフィックデザイン、クレヨンの抽象画などを手がける他、
 夫婦で劇団どろんこ座を立ち上げ、「想像と創造は人を幸せにする」を
 テーマに紙芝居などを制作上演、日本中に拡散中。

♪やたみほ(編みメーター)
 白百合女子大学児童文化学科卒業。
 1999年~編み物で作るアニメーション「編みメーション」を制作。
 日本アニメーション協会会員。

■■■イベント&ワークショップ■■■
4月5日(土)
10:30~ 劇団どろんこ座の紙芝居 《無料》
11:00~12:30 
     「アコーディオン絵本を作ろう~街のキャラクターを考えよう~」(ナシエ)
      なみすけ、くまもんに続くキャラクターを作ろう! 
      簡単に絵本にしてお持ち帰り頂けます。
      ☆参加費:300円 
      ☆定員:8名(未就学児は保護者同伴)
13:30~ 劇団どろんこ座の紙芝居 《無料》
14:00~15:30
     「アニメおもちゃ“フェナキスティスコープ”」(やたみほ)
      アニメのように絵が動いて見える円盤を作ってみましょう。
      ☆参加費:200円 
      ☆定員:10名(未就学児は保護者同伴)

4月6日(日)
11:00~12:30
     劇団どろんこ座の紙芝居&「キャラクター粘土マグネット作り」(日南田淳子)
      紙芝居を見て、キャラクター粘土マグネットを作ろう。
      ☆参加費:300円 
      ☆定員:10名
13:30~ 劇団どろんこ座の紙芝居 《無料》
14:00~15:30
     「ゾートロープ体験~12コマアニメを描いて動かしてみよう~」(坪井健)
      ☆参加費:200円 
      ☆定員:10名(未就学児は保護者同伴)

関連リンク:
坪井健のホームページ
ナシエのホームページ
日南田淳子のホームページ
やたみほのホームページ

2014年3月7日金曜日

声優のお仕事エトセトラ~声優をめざす人あつまれ!~

昨年から開催しております「テレビアニメ50周年展」も、残りあとわずか!
イベントの最後を飾るのは、大人気のお仕事“声優”です。
3月29日(土)に、若手声優さんをゲストに招き、声優になるための心構えを教えていただくほか、実際にアニメに声を入れてみてアドバイスももらえます。
詳しい内容は、近日中に発表しますので、もうしばらくお待ちください。

◆開催日時
 2014年3月29日(土) 開場14:00/開演14:15
◆開催場所
 杉並アニメーションミュージアム内
 アニメシアター
◆参加費用
 無料
◆定員
 30名(抽選)
◆対象
 特になし。
 将来、声優を目指している学生の方、歓迎!

◆来場予定ゲスト
 ≪しばらくお待ちください≫

2014年3月4日火曜日

■うたとメロディ♪アニメーション特集■ アニメシアター上映作品紹介~政岡憲三~

うずたかく積まれた大雪の思い出は、溶けた場所に残る砂利だけとなりました。本当にたくさん雪が降りましたよねー!
空がだんだん明るくなり、庭先の梅もすっかり満開となりました。
太陽の光を浴びて、ぽっかぽかになれる春の到来ですね。
花粉にPM2.5などという、おっそろしいモノもやってくる春ではありますが、それでも!暖かくなり命が芽生える春はいいものです。
さて、アニメシアターで上映している【アニメシアター傑作選】は、”うたとメロディ♪アニメーション特集”に変わります。
歌や音楽に合わせて動くアニメーションを楽しみましょう。

今回ご紹介するのは、「日本のアニメーションの父」と評される政岡 憲三【まさおか けんぞう、1898年(明治31年)10月5日 - 1988年(昭和63年)11月23日】さんの作品です。
政岡 憲三さんは、第二次世界大戦の前からのアニメーション作家です。
それまでは主に「切り紙」で作られていた日本のアニメーションでしたが、初めて「セルロイドフィルム」を全画面に導入してアニメーションを作った方なのですよ。

2014年03月04日(火)~07日(金)上映予定の
『茶釜音頭』('34)
『桜』(春の幻想)('46)
の、2本のアニメーションを紹介します。


『茶釜音頭』1934(昭和9)年公開/11分/モノクロ/トーキー
制作:政岡憲三(政岡映画美術研究所)
演出:桑田良太郎
作画スタッフ:熊川正雄

ぶんぶく茶釜って知っていますか?それは、お茶を沸かすための鉄釜に化けた、一匹の狸の事なんです。
このアニメーションにも、たくさんの狸が出てきますよ。
ここは十奇山の奥にある萬華寺。大きな本堂には大きな仏様も安置してある、それはそれは立派なお寺です。
大きなお腹の和尚さんと、可愛い小坊主さんは、月を見ながら蓄音機で盆踊りのレコードをかけて、歌えや踊れの月見を楽しんでいました。(東京音頭が聞こえてきます)
山の狸たちも、その音楽を聞きながら楽しく踊っておりました。ところが、踊り疲れた和尚さん達は、そのまま眠りこんでしまい、楽しい音楽が途切れてしまいます。
狸一族の長男ポン吉は、人間に化けて蓄音器を思いのままにしようと、人間に変身してお寺に忍び込む計画を立てました。
雲の上をスキーで渡りきったポン吉は、お酒で酔っ払った和尚さんの枕もとから、蓄音機を盗み出します。
もっともっとすごい獲物は無いかと思ったポン吉は、お寺の奥へ奥へと進んで行き、ついには罠にかかってしまいます。
なんということでしょう。
恐ろしい顔つきの老婆が、捕まえたポン吉を狸汁にして食べてしまおうと、包丁を研ぎ始めたではありませんか。
ポン吉危うし!さあ、ポン吉はこれから、どうなるのかな?
続きはぜひ、アニメシアターまで見にきてね!


『桜』1946(昭和21年)完成(未公開)/8分/モノクロ 
監督:政岡憲三(日本漫画映画社)
撮影:西倉喜代次
作画スタッフ:清水秀雄 福井栄一 長沼寿美子

『桜』は、クラシックの名曲(ウェーバーの「舞踏への勧誘」)に乗せて、美しい京都の風景が映り変わる、芸術的なアニメーションです。現代ではPVと表示されたりする、音楽のプロモーションビデオや、ミュージックビデオと呼ばれる、イメージアニメーションですね。
サブタイトルに「春の幻想」ともあります。大勢の目に触れることなく、未公開のまま保管されていたので、仮タイトルも残っているのでしょうか。
戦後すぐに作られたこの作品には、平和の大切さや愛おしさが、たいへん抒情的に描かれています。
残念ながら当時は、高尚過ぎて一般大衆向きではないとされ、お蔵入りとなってしまいましたが、クラシックの音楽に乗せて動く美しいアニメーションですね。
この作品は長く暗い戦争が終わった直後に作られたものですが、革新的な表現や、イメージだけで、物語を持たないアニメーション作品は、当時の人々には理解してもらうことができず、長らく上映されなかったそうです。
音楽はウェーバーの「舞踏への勧誘」 踊り出したくなる軽快な曲です。
京都の嵐山には、春になると美しい桜が沢山咲きます。京都育ちの政岡憲三さんならではの、美しい日本を全力で描いた映像にも、その桜がふんだんに出てきますね。
モノクロのみの映像ですが、フラワーフェアリーの姿をした桜の精が、手に手を取り合って桜吹雪の中で舞い踊ります。愛らしい姿と背中の羽根が、咲き誇る桜の花弁の間で、ふわふわと飛び回るのです。
日本の桜の美しさと儚さ、やっと訪れた春を祝う気持ちが、いっぱいに詰まっています。静かに流れる小川を進むのは、船頭さんが操る小舟です。舟に乗っているのは、京都でしか出会えない舞妓さんですね。
底の厚いぽっくり下駄を履いて、ぱたぱたと桜吹雪の中を走ってゆきます。日本髪に奇麗な帯をしめた、着物姿も愛らしい、何人もの舞妓さん達が、笑いさざめきながら、舞い散る桜の下でくるくると回り続けています。
恐ろしい戦争の時代が終わり、温かで優しい本当の春が来たのです。
ちょっと早いお花見気分を、嵐山の桜の中で味わってみませんか?

■『茶釜音頭』('34) 『桜』('46)15分
  制作:政岡憲三
  上映日時
  3月04日(火)~3月07日(金)
  ・11:00~
  ・13:30~
  ※1日2回上映です。


そして次回の【アニメシアター傑作選】紹介作品は・・・
デイブ・フライシャーさんのアニメーション『丘の風車小屋』(34')、『若き日の思い出』('35)の2本です。
どんなアニメーションかな?お楽しみに!

スタッフ:めぐる