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2013年11月3日日曜日

【再掲】アニメシアター上映作品紹介~アブ・アイワークス~

11月6日~8日上映、アブ・アイワークス作「シンバッドの冒険」「アリババ」の2本の見どころ紹介です。

スタッフ日誌をご覧のみなさま、こんにちは。スタッフ ぺりー子です。

さて、アニメシアター平日上映傑作選、今週は2本上映です。2本で上映時間14分ですよ。
作ったひとは、アメリカ人のアブ・アイワークスさんです。
アニメーターとしての主な出発点は、1922年、あのウォルト・ディズニーの制作会社に入社!
当初のアニメのミッキーを描いていたのはアブさんなのでした。

1931年にアブさんは自社スタジオを持ち、たくさんのアニメ作品を世に発表します。なかでも「カエルのフリップ」シリーズは一見の価値ありです。ミュージアムシアターでも上映する時がくると思いますので、お楽しみに!
今回は、「コミカラー・カートゥーン」シリーズという、おとぎ話をモチーフにした短編アニメーション集からのご紹介です。
「コミカラー・カートゥーン」シリーズは、ディズニーアニメの「シリー・シンフォニー」シリーズに対抗して作られたそうですよ。

ディズニーで養ったキャラクターアニメを武器に、生き生きと、コミカルに動き回る主人公たちには、見ているこちらも楽しくなりますよ。では、作品紹介いきま~す☆


「シンバッドの冒険」(1935)7分
まず、タイトルをよく見ると、「シンバッド??シンドバッドじゃないの?」と思う方もいるでしょう。
が、ここでは「シンバッド」が正解なのです。
日本語では、「シンドバッド」表記が主流ですが、「シンバッド」「シンドバード」などと表記される場合もあるのです。

 仲間たちと航海に出たシンバッド。船にはお宝が積んでありました。パイプくゆらせ海を監視していましたが、
近くを通りかかった海賊に、お宝の存在がバレてしまい、船同士のドンパチが始まります。
善戦するシンバッドですが、とうとう海賊船長に捕まってしまい、海へ突き落とされます。
どうにかこうにか、千手観音クロールで島にたどり着き、一安心!も束の間、またもや例の海賊一味が同じ島に…。
ひともんちゃくを収束させる手法としては、わぁー、なるほど冒険譚っぽい!ってかんじです。
そして、毎回シンバッドの危機を救う相棒オウムが、かっこよく見えます。
めでたしめでたし、なんだけど、これぞコメディの終わり方という終わり方をします!
気になるところは、
 ①海賊船長のおひげ2種
 ②オウムのボディ

「アリババ」(1936)7分
 アリババ親子が住んでいる町にラクダに乗った盗賊団が現れて、町中のお金を盗んでいってしまいます。
早速アリババ親子が盗賊団を追いかけて、砂漠の果てにやって来ます。
盗賊団が隠れ家にしているのは「開けゴマ」のワードでしか開かない岩の扉の洞窟でした。
盗賊団がおつとめに出た隙に、アリババ親子は「開けゴマ~」で洞窟の中へ。
そこには、金銀財宝の山々が!色めき立つ親子(笑)。しかし、盗賊団が洞窟に帰ってきてしまい…。
このあとは、お決まりドタバタ劇が始まります。
気になるところは、
 ①アリババ父+アリババ子=アリババ?
 ②ラクダの目がメーター?
 ③「シンバッドの冒険」に出演していた海賊船長が、盗賊団の団長に転職した?


アブさんの生み出したキャラクターたち、かわいい子も、キモかわいい子も、観終わればみんなかわいいのです。
自身のアニメ作品は、世間ではあまり知られていないと言われるアブさんですが、もし、今の時代でアニメを作っていたら、
なにか違っていたかなぁ、なんて。当時では、センセーショナルすぎて、スルーされてしまった気がします。キャラが。
そう、キャラなんですよ。今の世だったら、キャラグッズとか出てもおかしくない!?…と思うのです。
そんなキャラクターに命を吹き込み、動かし、生かす、アブさんの大仕事の結晶を、ぜひシアター大画面でご覧ください。

【上映日時】 
■「シンバッドの冒険」('35)、「アリババ」('36) アブ・アイワークス 14分
 11月6日(水)~11月8日(金)
 ・午前11:00~
 ・午後13:30~

さて、来週の上映作品は、岡本忠成さんのアートアニメ「水のたね」です。次回アニメシアター紹介日誌もチェックしてくださいね。

スタッフ ぺりー子

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